リスナーのいないラジオ番組のパーソナリティの気持ちが少し分かりました
最近の私はラジオ番組のような音声だけのYouTube動画をアップロードしています。背景は真っ黒で、動画の主旨のようなものとコーナー名と字幕が表示されるだけの15分~21分の動画です。2023年の4月に始めて、毎週日曜日の午前8時に公開されるように設定して、2023/10/8で28回になりました。
Youtubeの管理画面では再生数の他に、どの程度再生されたか分かるのですが、最初から最後まで聴いてくれた人は一人か二人だけです。それも、一度聴いただけで、その後にアップロードした動画も聞いてくれた人、リピーターになってくれた人は一人もいません。チャンネル登録した人が一人いるのですが、その人が聴きに来てくれた気配はありません。しかも、チャンネル登録された時にマイナス評価が一度クリックされたようで、たぶん、チャンネル登録したのはアップロードの度にマイナス評価をクリックする嫌がらせのためだったのでしょう。でも、それも行われていないようです。要するに、全くの無関心という状態になっています。
一週間に一回のペースで作成しているのですが、コーナーごとに原稿を作成して、それらの原稿をVOICEVOXという音声合成ソフトウェアの「四国めたん」に読ませて、イントネーションなどを修正して、録音して、各コーナーの音声を組み合わせて一つの動画にして、YouTubeにアップロードした後に手動で字幕を付けるという流れです。時間がかかるので、他のことで忙しい週は徹夜したこともあります。
そこまでしてラジオ番組のようなものを作っているのですが、ちゃんと聴いている人が一人もいない状態です。再生数が二桁のことが多いのですが、ほとんどの人は最初の30秒くらいを聞いたら、閉じてしまいます。もっと短い再生時間で再生回数にカウントされるのなら、聞かれている時間はもっと短いでしょう。そんな状態ですから、作りながら虚しくなることがあります。作っても誰も聴いてくれない、作る意味があるのか、なんて思うことがあります。そう思った時に、ふと本物のラジオパーソナリティのことを思い出しました。
YouTubeライブでスタジオの様子を配信している生放送のラジオ番組のチャット欄にお邪魔した時に、私の他には誰もいなくて、とりあえずラジオで聴いていることだけを伝えて去ろうとしたら引き留められたことがあります。その当時、その番組にはメールが一通も来てなかったような気がします。要するに、パーソナリティは聴いている人がいるのかいないのか分からない状態でマイクの前でしゃべっていたのです。そんなパーソナリティはたくさんいることでしょう。大手の放送局ならディレクターがお便りを作ってパーソナリティがリスナーからの本物のお便りだと信じて読むことがあるでしょうが、コミュニティFMのようにパーソナリティが一人で番組を作っていると、お便りが一通も来なくてリスナーが全くいないのかもしれないと思って放送していることがあるでしょう。だからYouTubeライブのチャット欄に私がお邪魔した時に引き留められたのだと思います。少なくとも一人はリスナーがいることが分かるのですから。
今回、YouTube動画を作成しながら、そんなリスナーがいるかいないか分からない状態でしゃべっているラジオパーソナリティの気持ちが少し分かった気がしました。ラジオ番組の場合は私のようなサイレントリスナーが聴いている可能性はあるのですが、YouTube動画の場合は聴いている人が一人もいないことがはっきりしているのですから、もしかしたら、ラジオパーソナリティよりも辛い状況なのかもしれません。
では、リスナーが一人もいないかもしれない状態でラジオパーソナリティはどんな目的で放送したら良いのでしょうか。報酬を受け取っているのなら報酬のためにしゃべり続けることができるでしょう。でも、報酬を出し渋ってボランティアパーソナリティに依存してるコミュニティFMの場合、誰も聴いていないのなら、何のために放送しているのでしょう。誰も聴いていないのにしゃべり続ける目的は何でしょう。聴いている人がいるかもしれないと信じて、その聴いている人に向かってしゃべるしかないのでしょうか。辛いですね。
さて、私のラジオ番組のようなYouTube動画ですが、2年くらいは続けようと思ってます。たぶん100回は超えるでしょう。2025年の3月を最終回にしたいと思います。
もともとはChatGPTが注目され始めた時にマイクロソフトの検索エンジンbingでChatGPTと同じようにことが手軽にできるようになったので、遊んでいる途中でラジオ番組へのメッセージを作らせてみたことが始まりでした。ネットで検索したら安住紳一郎さんが自身のラジオ番組でメッセージを作らせてみたことが分かり、その放送の文字起こしを読んだら、本物のリスナーが作ったメールの方が面白いという評価でした。私はいろいろな番組のメッセージテーマに合わせてメールを作成して、実際には送ってませんが自分で読んで遊んでいたので、安住さんの意見に全面的に賛成する気にはなれませんでした。
そんな状態で、作るメールの条件を手抜きしてbingに文章を作らせたら、パーソナリティのコメントが含まれて、ラジオ番組の原稿のようなものになりました。そこで、コーナー名などを追加してbingにラジオ番組の原稿を作らせてみました。コーナー名を変えることで複数の原稿が作られ、組み合わせることで一つのラジオ番組を作れることが分かりました。このブログではラジオ番組のコーナーの案をいくつか書いてきましたが、そんなコーナーの原稿をbingに作らせることによって私の理想の番組が作れるかもしれないと思って、YoTubeへのアップロードを始めたわけです。
最初はbingだけに原稿を作らせるつもりでした。でも、bingの作る文章はちょっと変な所があったので校正して、何度もアップロードしている内にbingの文章が同じようなものばかりでつまらなく感じたので大幅に校正して私の文章が含まれるようになりました。だからと言って面白くなったとは思っていません。bingの作る原稿が面白くなれば私の手間は減るのですが、続けている内に私の文章の比率が増えるかもしれません。最初はAIがラジオ番組の原稿を作れることを示して人の役割を考えてもらうことが目的だったのですが、今はAIの力を借りながら面白いラジオ番組を作ることが目的になっています。
そもそも面白いラジを番組って何なのでしょうね。どんな特徴があのでしょうか。ほとんどの人がリスナーとの関係に面白さを求めているようで、実際にリスナーから面白いメールが届くことで、あるいはリスナーからのメールをきっかけにパーソナリティが話を広げることで番組は面白くなります。リスナーは自分のメールが読まれることでパーソナリティを身近に感じて好きになったりするのでしょう。でも、私のようなサイレントリスナーは自分のメールを読んでもらおうとは思っていません。自分以外の人のメールが読まれるのを聴いて楽しんでいます。では、そのメールがAIに作られたものだったらどうでしょう。AIが作ったメールがつまらなくてもパーソナリティが話を広げて面白くすることもできるでしょう。ディレクターが作ったメールが読まれていたことが発覚して騒ぎになったこともありました。でも、発覚する前はリスナーは知らずに楽しんでいたわけです。メールがAIに作られていたとしても知らなければサイレントリスナーの私は楽しむことができるでしょう。
リスナーからのメールに頼らずに面白い番組にすることもできます。人気のあるタレントがパーソナリティだったら、ファンはパーソナリティの話を聴くだけで楽しめるでしょう。番組の面白さはパーソナリティの人気しだいだということです。では、無名のパーソナリティの番組を面白くするにはどうしたら良いのでしょう。コミュニティFMでは無名のパーソナリティばかりでしょう。大手のラジオ局と勝負しても勝てませんし、地域の住民とのつながりも大切にしなければいけません。だからと言って地元住民の皆が聴いていたりメッセージを送ったりしているわけではありません。たまたま聞いた地域住民が面白いと思ってリピーターになって聞き続けてくれるような番組はどのような番組なのでしょう。
そんなことを考えながらラジオ番組のようなYouTube動画を作り続けようと思ってます。