ラジオ放送枠を貸すこととスポンサーを募集することについて
以前からコミュニティFMはラジオ放送枠を貸せば良いのにと思っていたのですが、既に実施している放送局もあるようです。実施している放送局の一覧や、どのように貸しているのかなどを調べて比較してみたい気もしますが、ここでは私の頭の中にあったアイデアを書きたいと思います。
コミュニティFMの経営が成り立つためにはスポンサーが必要です。どうしたらスポンサーが集まるかを考えていました。ただし、その当時はコミュニティFMは放送エリア内ならどこでも聴けると思っていて、屋内に電波が届かなかったり放送エリア内でも聴けない人がたくさんいることは想像していませんでした。ですから、今では大前提が違っていて自分のアイデアも勧めにくくなっています。
今でも同じですが、私はコミュニティFMは自然災害時の行政情報の伝達だけでなく平時の地域活性化にも利用できると思っています。地域を活性化するためには、地域の情報を住民が知らなければいけません。知らなければ有効な資源を利用できません。そこで、地域の情報を住民の誰もが知っているような状態になるくらいにコミュニティFMは地域の情報を流せば良いと思います。でも、放送局の職員だけでは地域情報を集めるのに限界があります。そこで、住民自らラジオを使って発信してもらえば良いと思っています。
例えば、人手が欲しいボランティア団体はラジオで自分たちの活動を毎週放送して宣伝をしつつ仲間を集めることもできるでしょう。お店を持っている人も同じです。毎週自分のお店の情報を流したり、そうでなくても面白い番組を作って番組の途中で自分の店の宣伝をしても良いと思います。ミュージシャンなど地元で頑張っている芸術家も自分の宣伝のためにラジオの番組を作ったら良いと思います。
問題は放送局の維持です。ラジオを活用したい住民も放送局が無くなったら利用できません。放送局を維持するには収入が必要です。一年間に5千万円くらいの売上高が必要なようです。スポンサーが集まれば良いのですが、なかなか集まらず広告料収入が不足しているようです。そこでラジオ放送枠を有料で貸すアイデアを考えました。
ところで「放送枠」と「番組枠」のどちらが一般的でしょうか。「番組枠」と呼んでいる人もいますが、ここでは「放送枠」で統一したいと思います。
ラジオ放送枠を有料で貸すとして幾らが妥当でしょうか。当時は実際に貸している放送局があることを知りませんでしたので相場が分からず、CM枠の料金に準じれば良いのではないかと思いました。一日10万円の広告料収入があれば一年で3650万円の収入になります。朝の6時から夜の11時まで17時間。その内の10時間分の放送枠を一時間1万円で貸せば、一日10万円、一年で3650万円の収入になります。
問題は借りる方です。一週間に1時間の放送枠を借りて一年で52時間。一時間1万円だと一年で52万円が必要です。資金不足のボランティア団体には厳しいかもしれません。そこで生まれたのが、放送枠を借りる人が、その料金を支払ってくれるスポンサーを探してくるアイデアです。もちろん、放送中は放送枠を借りた人が見つけたスポンサーのCMを流します。番組が面白くなってリスナーが増えればスポンサーにもメリットがあります。このスポンサーの選定に放送局は関与しません。もちろん、貸した放送枠では放送局が契約しているスポンサーのCMも流しません。放送枠を有料で貸してその放送中に放送局がCMを流すのはずるいです。貸した放送枠は借りた人のものです。どのようなCMを流すかも借りた人に任せるべきです。
スポンサー自ら放送枠を借りても良いと思います。その放送枠でどんな番組を放送するかはスポンサーが決めます。もちろんCMは自社のCMです。借りた放送枠の全てを自社の宣伝に使っても良いと思います。借りた放送枠をどのように使うかは借りた人の自由です。
なかなか良いアイデアだと思うのですが、どうでしょう。ただし、先にも書きました通り、地元住民がラジオを聴けることが前提です。せっかくラジオ放送枠を借りて自分たちの宣伝をしても、聴いている人がほとんどいなければ時間とお金の無駄遣いです。もしかしたら、地元住民が番組を作ることで、聴きたいと思う住民も増えて、電波が届きにくければ受信できるように工夫するかもしれません。多くの地元住民が聴くようになったら、地元住民がラジオ放送枠を借りて、借りる料金を自分たちが見つけたスポンサーに支払ってもらって、自分たちをアピールするために自由に放送する仕組みはとても良いと思います。
さて、今はYouTubeで誰でも発信できる時代です。ラジオで発信するメリットはあるのでしょうか。私はあると思います。
まずはインターネットを使う必要が無いこと。パソコンは停電では利用できません。ノートパソコンならバッテリーを使ってある程度は起動できますが、そもそもインターネット自体が電気が無いと使えません。タブレットやスマホのように屋外の電波でインターネットを利用できる機器なら停電でも利用できそうですが、電池の消耗が激しいことが欠点です。普通のラジオは電池の消耗が少なくて長時間聴くことができます。
そして、YouTubeとラジオでは聴き方の違いがあります。YouTubeが予め視聴する動画を決めているのに対して、ラジオは電源を入れて周波数を合わせておけば勝手に耳に入ってきます。もちろん、ラジオでも聴きたい番組を選曲することがありますが、ラジオの新番組を聴くきっかけは、前の番組を聴いていたから、すなわち、前の番組を聴いてラジオをそのままにしていたら勝手に新番組が流れてきて聴いたというきっかけが一番多いという報告もあります。
・ラジオ新番組を聴いたキッカケ第1位「前番組を聴いていたから」→リスナー調査で判明!
https://www.tbsradio.jp/104559
YouTubeでもお勧め動画が表示されることがありますが、ラジオでは聴いている番組の次の番組がお勧めであるかのように流れてきます。YouTubeの動画は能動的に視聴するのに対してラジオの番組は受動的に聴く。YouTubeの動画は選ばれなければ見てもらえないのに対してラジオの番組はラジオの電源を入れて周波数を合わせている人、特にラジオをつけっぱなしにしている人に聴いてもらえます。YouTubeとラジオにはそんな違いがあると思います。ラジオを聴く習慣がある人に対しては、ラジオの方が聴いてもらいやすいと思います。
長くなりましたが、多くの人がコミュニティFMを受信できて聴ける地域であれば、ラジオ放送枠を借りて自分たちの情報を発信するメリットがあります。放送枠を借りる料金は借りる人がスポンサーを見つける仕組みにすれば良いです。番組も増えてスポンサーも増えるアイデアです。ただし、このアイデアで放送局に入る料金は放送枠を貸した料金だけで、広告料収入はありません。
2020-12-16 21:00
コミュニティFMの経営が成り立つためにはスポンサーが必要です。どうしたらスポンサーが集まるかを考えていました。ただし、その当時はコミュニティFMは放送エリア内ならどこでも聴けると思っていて、屋内に電波が届かなかったり放送エリア内でも聴けない人がたくさんいることは想像していませんでした。ですから、今では大前提が違っていて自分のアイデアも勧めにくくなっています。
今でも同じですが、私はコミュニティFMは自然災害時の行政情報の伝達だけでなく平時の地域活性化にも利用できると思っています。地域を活性化するためには、地域の情報を住民が知らなければいけません。知らなければ有効な資源を利用できません。そこで、地域の情報を住民の誰もが知っているような状態になるくらいにコミュニティFMは地域の情報を流せば良いと思います。でも、放送局の職員だけでは地域情報を集めるのに限界があります。そこで、住民自らラジオを使って発信してもらえば良いと思っています。
例えば、人手が欲しいボランティア団体はラジオで自分たちの活動を毎週放送して宣伝をしつつ仲間を集めることもできるでしょう。お店を持っている人も同じです。毎週自分のお店の情報を流したり、そうでなくても面白い番組を作って番組の途中で自分の店の宣伝をしても良いと思います。ミュージシャンなど地元で頑張っている芸術家も自分の宣伝のためにラジオの番組を作ったら良いと思います。
問題は放送局の維持です。ラジオを活用したい住民も放送局が無くなったら利用できません。放送局を維持するには収入が必要です。一年間に5千万円くらいの売上高が必要なようです。スポンサーが集まれば良いのですが、なかなか集まらず広告料収入が不足しているようです。そこでラジオ放送枠を有料で貸すアイデアを考えました。
ところで「放送枠」と「番組枠」のどちらが一般的でしょうか。「番組枠」と呼んでいる人もいますが、ここでは「放送枠」で統一したいと思います。
ラジオ放送枠を有料で貸すとして幾らが妥当でしょうか。当時は実際に貸している放送局があることを知りませんでしたので相場が分からず、CM枠の料金に準じれば良いのではないかと思いました。一日10万円の広告料収入があれば一年で3650万円の収入になります。朝の6時から夜の11時まで17時間。その内の10時間分の放送枠を一時間1万円で貸せば、一日10万円、一年で3650万円の収入になります。
問題は借りる方です。一週間に1時間の放送枠を借りて一年で52時間。一時間1万円だと一年で52万円が必要です。資金不足のボランティア団体には厳しいかもしれません。そこで生まれたのが、放送枠を借りる人が、その料金を支払ってくれるスポンサーを探してくるアイデアです。もちろん、放送中は放送枠を借りた人が見つけたスポンサーのCMを流します。番組が面白くなってリスナーが増えればスポンサーにもメリットがあります。このスポンサーの選定に放送局は関与しません。もちろん、貸した放送枠では放送局が契約しているスポンサーのCMも流しません。放送枠を有料で貸してその放送中に放送局がCMを流すのはずるいです。貸した放送枠は借りた人のものです。どのようなCMを流すかも借りた人に任せるべきです。
スポンサー自ら放送枠を借りても良いと思います。その放送枠でどんな番組を放送するかはスポンサーが決めます。もちろんCMは自社のCMです。借りた放送枠の全てを自社の宣伝に使っても良いと思います。借りた放送枠をどのように使うかは借りた人の自由です。
なかなか良いアイデアだと思うのですが、どうでしょう。ただし、先にも書きました通り、地元住民がラジオを聴けることが前提です。せっかくラジオ放送枠を借りて自分たちの宣伝をしても、聴いている人がほとんどいなければ時間とお金の無駄遣いです。もしかしたら、地元住民が番組を作ることで、聴きたいと思う住民も増えて、電波が届きにくければ受信できるように工夫するかもしれません。多くの地元住民が聴くようになったら、地元住民がラジオ放送枠を借りて、借りる料金を自分たちが見つけたスポンサーに支払ってもらって、自分たちをアピールするために自由に放送する仕組みはとても良いと思います。
さて、今はYouTubeで誰でも発信できる時代です。ラジオで発信するメリットはあるのでしょうか。私はあると思います。
まずはインターネットを使う必要が無いこと。パソコンは停電では利用できません。ノートパソコンならバッテリーを使ってある程度は起動できますが、そもそもインターネット自体が電気が無いと使えません。タブレットやスマホのように屋外の電波でインターネットを利用できる機器なら停電でも利用できそうですが、電池の消耗が激しいことが欠点です。普通のラジオは電池の消耗が少なくて長時間聴くことができます。
そして、YouTubeとラジオでは聴き方の違いがあります。YouTubeが予め視聴する動画を決めているのに対して、ラジオは電源を入れて周波数を合わせておけば勝手に耳に入ってきます。もちろん、ラジオでも聴きたい番組を選曲することがありますが、ラジオの新番組を聴くきっかけは、前の番組を聴いていたから、すなわち、前の番組を聴いてラジオをそのままにしていたら勝手に新番組が流れてきて聴いたというきっかけが一番多いという報告もあります。
・ラジオ新番組を聴いたキッカケ第1位「前番組を聴いていたから」→リスナー調査で判明!
https://www.tbsradio.jp/104559
YouTubeでもお勧め動画が表示されることがありますが、ラジオでは聴いている番組の次の番組がお勧めであるかのように流れてきます。YouTubeの動画は能動的に視聴するのに対してラジオの番組は受動的に聴く。YouTubeの動画は選ばれなければ見てもらえないのに対してラジオの番組はラジオの電源を入れて周波数を合わせている人、特にラジオをつけっぱなしにしている人に聴いてもらえます。YouTubeとラジオにはそんな違いがあると思います。ラジオを聴く習慣がある人に対しては、ラジオの方が聴いてもらいやすいと思います。
長くなりましたが、多くの人がコミュニティFMを受信できて聴ける地域であれば、ラジオ放送枠を借りて自分たちの情報を発信するメリットがあります。放送枠を借りる料金は借りる人がスポンサーを見つける仕組みにすれば良いです。番組も増えてスポンサーも増えるアイデアです。ただし、このアイデアで放送局に入る料金は放送枠を貸した料金だけで、広告料収入はありません。