けいちゃん・吉松の売れるまで頑張るラジオ!!

 数年前、いちはらFMには「けいちゃん・吉松の売れるまで頑張るラジオ!!」という番組がありました。お笑い芸人のけいちゃんさんと吉松ヒデタカさんの番組で、2017/10/2~2018/3/26の毎週月曜日21:00~22:00に放送されていました。


・けいちゃん・吉松の売れるまで頑張るラジオ!! on Strikingly
 http://ureradi.mystrikingly.com/

 最終回間近の分は残っていませんが、各コーナーの音声がYouTubeにアップロードされています。

・チャンネル売れるまで頑張る!! - YouTube
 https://www.youtube.com/channel/UCD7RYNjMOM0ZMu9RcpXA0uA

 番組名の通り、どこの事務所にも所属していない二人がお笑い芸人として売れるまで続ける予定だったのかもしれませんが、けいちゃんが事務所に入ることが決まった頃に番組は終了しました。終了の理由については語られていなかったと思いますが、けいちゃんに続けてもらうためには事務所を通さなくては行けなくなって契約面で続けるのが無理になったのではないかと推測しています。
 それはともかく、いちはらFMにしては面白い番組だったので楽しみにしていました。

 この番組が他のいちはらFMの番組と大きく異なっていたのは、リスナーからの投稿が無ければ成立しないコーナーがあったことでした。「元気なラジオ HyperWave」ではメッセージテーマを設けてお便りを募集していましたが、それとは違って、「けいちゃん・吉松の売れるまで頑張るラジオ!!」ではお題を出して大喜利のようにお便りを募集していました。
 例えば、「俺達の格言」は有名な格言と同じ構造の格言をいくつも作るコーナーでした。パーソナリティの二人も作りますが、リスナーの投稿で放送する新格言の選択肢を増やせるようになっていました。たくさんの投稿から面白い投稿を選んで放送することが可能なのです。YouTubeの履歴で確認したところ、4回目(2017年10月23日放送分)からリスナーの投稿を読めるようになったようです。
 また、「哀しい川柳」は毎回のテーマに沿った川柳を作るコーナーですが、こちらもリスナーの投稿を募集していました。最初はパーソナリティの二人が作って放送していましたが、2017年11月6日放送分からリスナーの投稿を読めるようになりました。
 このような大喜利のようなコーナーは面白いラジオ番組では必須かもしれません。思い出せば、私が十代の頃に聴いていた「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン」もそうでした。鶴光さんの話も面白いのでしょうが、リスナーの投稿とそれに対する鶴光さんのツッコミで番組が面白くなっていたように思います。リスナーである私はリスナーの投稿を聴いて笑っていたと思います。
 大喜利のようなコーナーでリスナーの答えを募集するようにすれば、リスナーもお便りを出しやすいのではないでしょうか。思いついたら思いつくたびに何通でもメールすれば良いのですから。投稿が多い場合は読まれる投稿が選ばれるわけですが、選ばれて読まれたらリスナーは嬉しいし、それを目指してたくさん投稿するようになるのではないでしょうか。
 ただし、投稿が無い場合はパーソナリティが答えるしかありませんし、「けいちゃん・吉松の売れるまで頑張るラジオ!!」も最初はそうでした。投稿が数通などと少ない場合は時間が無くて読めないわけじゃないので読まなくてはいけませんが、面白くなかった場合はパーソナリティが読んだ後に面白くしなければいけません。パーソナリティの力量が問われます。それでも、普通のお便りを募集するよりはずっと面白くなることでしょう。そして、面白い番組になればリスナーもお便りをくれる人も増えることでしょう。
 そんな、地域住民のお便りで番組を面白くするような番組を私は求めています。

 ちなみに、「けいちゃん・吉松の売れるまで頑張るラジオ!!」での私の一番のお気に入りのコーナーは「なりきり先生のお悩み相談室」でした。これにも読者からの「お悩み」が届いていたかもしれませんが、実際は分かりません。ネタとして用意した質問かもしれません。その質問に対するけいちゃんの「なりきり先生」の回答がふざけている感じで面白くて好きでした。回答をよく聞けば真面目な意味が込められているらしいですが、頷ける面白さが魅力でした。パーソナリティの二人には不評だったようですが、私は「恐竜先生」の回が一番好きでした。

・けいちゃん・吉松の売れるまで頑張るラジオ なりきり先生のお悩み相談室 - YouTube
 https://www.youtube.com/playlist?list=PLuaqh3lomeqAoc6psSHu8IR6n7yqaWuko

 この「なりきり先生のお悩み相談室」のようなコーナーでもリスナーからの投稿「お悩み」を募集することでリスナーが参加できます。
 実は、「元気なラジオ HyperWave」の番組終了後のUstreamによる動画配信でパーソナリティの田中宏駿さん(ロポンさん)に「教えて!ロポンさ~ん」という感じのコーナーを提案したことがあります。コーナー名はうろ覚えですが、リスナーからの質問に対してパーソナリティのロポンさんが適当に答えるコーナーです。面白くなると思ったのでですが実現しませんでした。リスナーからの質問が一通も届かないことを心配していたのかもしれません。自分で質問を作っちゃえばいいんですけどね。「けいちゃん・吉松の売れるまで頑張るラジオ!!」の「なりきり先生のお悩み相談室」のコーナーは、私の提案のかなり後だったと思います。「先にやられちゃった!」と思いましたが、そのようなコーナーはずっと昔からあるような気がします。どのように答えるかが各番組のオリジナリティなのでしょう。「なりきり先生のお悩み相談室」ではパーソナリティが本人以外の何者かになり切って答えることにしたようです。

 今回は、リスナー参加型のラジオ番組の例として「けいちゃん・吉松の売れるまで頑張るラジオ!!」を紹介しました。コミュニティFMでは主なリスナーは地域住民です。リスナー参加型とは地域住民参加型ということです。コミュニティFMならではの番組になるのではないでしょうか。