令和2年度「電波の日」関東総合通信局長表彰

 いちはらFMが2019年9月の台風15号(令和元年房総半島台風)の後の放送で表彰されたらしいです。

・総務省|関東総合通信局|令和2年度「電波の日・情報通信月間」表彰 -関東地域の4個人、11団体を表彰-
 https://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/press/2020/0529so.html
 
・令和2年度「電波の日」関東総合通信局長表彰
 https://www.soumu.go.jp/main_content/000689638.pdf

 「功績の概要」には次のように書いてあります。
ラジオ放送による災害時の情報伝達の重要性を強く認識し、令和元年台風15号災害に際し、長期間にわたる放送停止を余儀なくされる中、早期の復旧に努めるとともに自ら取材したきめ細やかな災害情報を放送するなど、地域住民の安心・安全の確保に多大な貢献をした。


 「長期間にわたる放送停止を余儀なくされる中」とありますが、たしかに2019/9/9に上陸した台風15号による千葉県の大規模停電でいちはらFMは2019/9/10の途中から放送できなくなっていました。実は停電は9/9から起こっていましたが非常用電源で9/10の午前10時頃までは放送できたようです。我が家が停電していて、電池で動く携帯ラジオではいちはらFMをまともに受信できず、ロッドアンテナをサッシにくっつけたら微かに受信できたような気がしますが、まともに聴くことはできませんでした。9/10の午前10時までは放送できたことが推測できるのは、五井のサンプラザ市原にあるサテライトスタジオからいつものように午前9:30から生放送が行なわれ、30分後に終了したようなのです。生放送の時に同時に配信されるスタジオの様子がYouTubeで確認できます。

・2019/9/10 (火) 元気なラジオ HyperWave YouTubeライブ
 https://youtu.be/43_exdmJ8iE

 月曜日も放送できたはずですが、台風上陸で電車が止まっていましたから、パーソナリティはスタジオまで来れずに休んだようです。火曜日のパーソナリティは関西の人ですが、台風上陸に備えて前もって近くまで来ていたようです。火曜日には電車が動いていたかもしれませんが、うろ覚えです。そもそも我が家は停電が続いていてテレビやインターネットで確認できませんでした。

 さて、いちはらFMは9/13 (金) にスタジオから生放送を試みたようです。我が家の停電は9/12の夕方に解消したのでいちはらFMを聴けるようになっていました。9/12の夕方の生放送はお休みでフィラーの音楽が流れていたようです。9/13の朝9:30からの生放送「元気なラジオ HyperWave」は生放送に失敗したらしく、午後1時から収録したものを放送したらしいです。そして夕方から生放送のスタジオを市原市役所旧庁舎に移したようです。記憶は曖昧ですが、私のツイートで確認できました。

・ひとりネズミ(@hitorinezumi)/2019年09月12日 - Twilog
 https://twilog.org/hitorinezumi/date-190912/allasc

・ひとりネズミ(@hitorinezumi)/2019年09月13日 - Twilog
 https://twilog.org/hitorinezumi/date-190913/allasc

 さて、市役所旧庁舎に設置した臨時スタジオからの生放送ですが、9/16 (月)~9/18 (水)の「元気なラジオ HyperWave」のラジオ音声を録音して残してありますが、確認する余裕が無いので詳細を書くのは省略します。木曜日にはサンプラザ市原のサテライトスタジオに戻って放送されました。月曜日の様子はNHKニュースで紹介されました。


 台風15号の後、市原市は広報いちはらの号外を発行していました。いちはらFMではその号外の内容を放送していたと思います。できるだけ広めるために、そして、いちはらFMを聴いてもらうために、私はラジオで流された情報を時々市原市の情報を中心にツイートしているアカウントでツイートしていました。

 
 ただ、台風15号関連の社長の雑談も多く、聴いている市民の役に立たない情報も多かったように思います。「令和2年度「電波の日」関東総合通信局長表彰」の「功績の概要」に「自ら取材したきめ細やかな災害情報を放送するなど、地域住民の安心・安全の確保に多大な貢献をした」と書いてありますが、そうは思えません。たしかに、社長は自宅の町内会で食料供給などの支援をしていて、その時に町内会の人の話を聞いていて、その話をラジオで話していたと思います。意識的な取材は無かったような気がします。また、町内会での話は細かかったかもしれませんが、市民に届ける内容として「きめ細やかな災害情報」と呼べるのかどうか疑問です。2019/10/12の台風19号(令和元年東日本台風)の時は、社長と社長の知人が避難所まで取材に行ってました。社長が取材で知った情報の内、重要だと思ったことを3点、私もツイッターで拡散しました。上のツイート一覧に載っている3つのツイートです。そんな台風19号の時のような取材は台風15号では行われなかったと思います。スタジオが市役所の庁舎内ですから、市役所からスタジオまで送られてきた情報は伝えていたと思います。
 さて、そもそもどの程度の人がいちはらFMを聴いていたのでしょうか。聴いている人がほとんどいなかったのなら、「功績の概要」の「地域住民の安心・安全の確保に多大な貢献をした」は過大評価でしょう。9/16 (月) の午前中はパーソナリティのマイクの音声が聞こえなかったようですし…。


 関東総合通信局の人はいちはらFMを聴いたのでしょうか。どのようにいちはらFMの「功績」を確認したのでしょうか。NHKニュースで紹介されてからはもしかしたら一時的にリスナーが増えたかもしれません。でも、いちはらFMの電波はリスナーのラジオまで届いていたのでしょうか。聴いていたとしたら、リスナーは満足したのでしょうか。我が家は被害がほとんど無かったので被災した人の気持ちは分かりません。でも、私が被災者だったら、きっと満足しなかったと思います。そもそも、ずっといちはらFMを聴いているわけじゃないでしょうから、必要な情報がいつ放送されるのか分からず、必要な情報が流れたとしても聴き逃していたでしょう。そんな放送だったと思います。